漢方の生薬配合理論その4:薬効転換作用

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漢方の生薬配合理論その4:薬効転換作用

コラム

2018/11/13 漢方の生薬配合理論その4:薬効転換作用

漢方薬はいくつかの生薬を組み合わせてできたものですが、その組み合わせにはいくつかの法則があり、以前『生薬配合理論』として簡単にご説明しました。

今回は、そのうちの1つ「薬効転換作用」について解説します。

漢方生薬の薬効転換作用

風邪を改善するのによく使われる漢方薬として、桂枝湯や葛根湯がありますが、それぞれ役割が異なります。桂枝湯は自然発汗している虚証の風邪に使われるのに対して、汗が出ない、頭痛などを伴う実証の風邪によく使われます。

桂枝湯と葛根湯では全く対象としている症状が異なりますが、実は虚証の風邪に使われる桂枝湯に葛根と麻黄を組み合わせるだけで、強い発汗作用を持った葛根湯になるのです。もともとは虚証の風邪に使われる桂枝湯ですが、葛根と麻黄を入れたことで、それらの生薬に由来する発汗作用がメインの作用になってしまいました。

また、桂枝湯はこういった使い方をされることが多く、例えば桂枝加芍薬湯、桂枝加桂湯など、桂枝湯をベースにして、そこに生薬をプラスすることでメインの効果が変わる、というものがいくつかあります。

その他の生薬配合理論

漢方の生薬配合理論その1:増強作用

漢方の生薬配合理論その2:調整作用

漢方の生薬配合理論その3:協力作用

 

 

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