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二朮湯とは?効果・効能や飲み方、服用上の注意点を解説
運動すると肩関節が痛い、もしくは安静にしていても痛いなど、辛い五十肩に悩んでいませんか?二朮湯は五十肩に効果がある漢方薬として知られています。そこで今回は、二朮湯の効果や服用上の注意点について詳しく解説します。
二朮湯(ニジュツトウ)とは五十肩の痛みをやわらげる漢方薬で、春明時代の古典書「万病回春」で紹介されている処方です。漢方では、病気の症状以外に個々の体質が重視され、体の状態や体質をあらわす「証(しょう)」という概念がありますが、二朮湯の適応証は中間証~やや虚証、および湿証の方です。つまり、やや細身~中肉中背くらいの方や、水分が身体に溜まりやすい方に適しているということですね。
二朮湯は、五十肩、頸肩腕症候群,肩関節周囲炎,上腕神経痛などの痛みをやわらげます。
五十肩とは肩関節の運動痛と夜間の痛みのことで、正式には肩関節周囲炎と言い、40〜60歳代の方に多くみられます。具体的には、肩の関節を構成する骨や軟骨、靭帯、腱などが老化によって炎症を起こし、肩関節の関節包が狭小化した結果、肩関節が痛んだり動きが制限されたりしている状態です。原因は十分にわかっていないことも多く、発症リスクとしては、糖尿病の治療歴や、ある種の抗がん剤の使用などが指摘されています。
一度発症すると完治までの道のりは長く、最初2週間の急性期と呼ばれる時期には、安静時や夜間にも肩が痛み、場合によっては日常生活に支障が出るほど強く痛むこともあります。そして、その後の慢性期では肩の痛みは徐々に軽減し、約半年ほど経過すると回復期に入りますが、元の状態に戻るまでには通常約1年前後もかかると言われています。
二朮湯に配合されている生薬は、痛みを取るものを中心に、水分循環をよくするもの、胃腸の働きをよくするものなど、計12種類が配合されており、これらが同時に働くことで効果を発揮します。
一般的に、漢方薬は食前もしくは食間(空腹時)に服用します。一部の専門外来では生薬のまま調合することもありますが、多くの病院では簡単に服用できるエキス剤が使われており、これは煎じ薬を濃縮乾燥させたものなのでお湯に溶かすだけで飲めるものです。
持病がある場合や、市販薬も含め他の薬を服用中の場合は医師に伝えるようにしましょう。また、次に該当する方も診察時には医師に相談してください。
二朮湯の服用で重い副作用はあまりありませんが、配合している甘草の大量服用によっては、「偽アルドステロン症」や「ミオパチー」などの副作用を引き起こすことがありますので、服用期間が長くなる場合は注意が必要です。また、甘草を含む他の漢方薬を同時に服用している場合、甘草が大量服用になることもありますので、次の薬剤との併用には注意してください。
偽アルドステロン症の症状は、低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、むくみ、脱力感、体重増加、手足のだるさ・しびれ・痛み・つっぱり感・こわばり感、筋肉のぴくつき・ふるえ、筋肉痛などです。その場合、血清カリウム値の測定などを十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤投与などの適切な処置が必要になります。
また、低カリウム血症によってミオパチーがあらわれることもあります。ミオパチーとは、筋肉に異常が生じることで引き起こされる病気の総称で、障害を受けた筋肉がうまく働かなくなるため、筋力の低下や脱力感、四肢痙攣、運動麻痺などの症状があらわれます。この場合も血清カリウム値の測定などを十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤投与などの適切な処置が必要です。
そのほか、咳や息苦しさ、息切れ、発熱などの症状があらわれる間質性肺炎、だるさや食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色になるなどの肝障害などが報告されています。
いずれの場合も、服用後に異常が認められた場合には副作用の可能性がありますので、直ちに服用を中止して、医師に相談するようにしてください。
今回は、二朮湯についてお伝えしました。五十肩は、一度発症すると元の状態に戻るまでに時間がかかりますし、その痛みは、ときに日常生活に支障をおよぼすこともあります。五十肩にお悩みの方は、二朮湯を試してみてはいかがでしょうか。
19/04/12
19/04/07
19/04/04
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運動すると肩関節が痛い、もしくは安静にしていても痛いなど、辛い五十肩に悩んでいませんか?二朮湯は五十肩に効果がある漢方薬として知られています。そこで今回は、二朮湯の効果や服用上の注意点について詳しく解説します。
二朮湯とは?
二朮湯(ニジュツトウ)とは五十肩の痛みをやわらげる漢方薬で、春明時代の古典書「万病回春」で紹介されている処方です。漢方では、病気の症状以外に個々の体質が重視され、体の状態や体質をあらわす「証(しょう)」という概念がありますが、二朮湯の適応証は中間証~やや虚証、および湿証の方です。つまり、やや細身~中肉中背くらいの方や、水分が身体に溜まりやすい方に適しているということですね。
二朮湯の効果・効能
二朮湯は、五十肩、頸肩腕症候群,肩関節周囲炎,上腕神経痛などの痛みをやわらげます。
五十肩
五十肩とは肩関節の運動痛と夜間の痛みのことで、正式には肩関節周囲炎と言い、40〜60歳代の方に多くみられます。具体的には、肩の関節を構成する骨や軟骨、靭帯、腱などが老化によって炎症を起こし、肩関節の関節包が狭小化した結果、肩関節が痛んだり動きが制限されたりしている状態です。原因は十分にわかっていないことも多く、発症リスクとしては、糖尿病の治療歴や、ある種の抗がん剤の使用などが指摘されています。
一度発症すると完治までの道のりは長く、最初2週間の急性期と呼ばれる時期には、安静時や夜間にも肩が痛み、場合によっては日常生活に支障が出るほど強く痛むこともあります。そして、その後の慢性期では肩の痛みは徐々に軽減し、約半年ほど経過すると回復期に入りますが、元の状態に戻るまでには通常約1年前後もかかると言われています。
二朮湯に配合されている生薬
二朮湯に配合されている生薬は、痛みを取るものを中心に、水分循環をよくするもの、胃腸の働きをよくするものなど、計12種類が配合されており、これらが同時に働くことで効果を発揮します。
二朮湯を服用する際の注意点
一般的に、漢方薬は食前もしくは食間(空腹時)に服用します。一部の専門外来では生薬のまま調合することもありますが、多くの病院では簡単に服用できるエキス剤が使われており、これは煎じ薬を濃縮乾燥させたものなのでお湯に溶かすだけで飲めるものです。
診察の際の注意
持病がある場合や、市販薬も含め他の薬を服用中の場合は医師に伝えるようにしましょう。また、次に該当する方も診察時には医師に相談してください。
副作用について
二朮湯の服用で重い副作用はあまりありませんが、配合している甘草の大量服用によっては、「偽アルドステロン症」や「ミオパチー」などの副作用を引き起こすことがありますので、服用期間が長くなる場合は注意が必要です。また、甘草を含む他の漢方薬を同時に服用している場合、甘草が大量服用になることもありますので、次の薬剤との併用には注意してください。
偽アルドステロン症の症状は、低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、むくみ、脱力感、体重増加、手足のだるさ・しびれ・痛み・つっぱり感・こわばり感、筋肉のぴくつき・ふるえ、筋肉痛などです。その場合、血清カリウム値の測定などを十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤投与などの適切な処置が必要になります。
また、低カリウム血症によってミオパチーがあらわれることもあります。ミオパチーとは、筋肉に異常が生じることで引き起こされる病気の総称で、障害を受けた筋肉がうまく働かなくなるため、筋力の低下や脱力感、四肢痙攣、運動麻痺などの症状があらわれます。この場合も血清カリウム値の測定などを十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤投与などの適切な処置が必要です。
そのほか、咳や息苦しさ、息切れ、発熱などの症状があらわれる間質性肺炎、だるさや食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色になるなどの肝障害などが報告されています。
いずれの場合も、服用後に異常が認められた場合には副作用の可能性がありますので、直ちに服用を中止して、医師に相談するようにしてください。
まとめ
今回は、二朮湯についてお伝えしました。五十肩は、一度発症すると元の状態に戻るまでに時間がかかりますし、その痛みは、ときに日常生活に支障をおよぼすこともあります。五十肩にお悩みの方は、二朮湯を試してみてはいかがでしょうか。
電話番号 072-685-5779
住所 〒569-0803 大阪府高槻市高槻町9-3
営業時間 9:30〜20:00(火曜/水曜/金曜)9:30〜14:00(土曜/日曜)
定休日 月曜日・木曜日・祝日