【中黄膏 ベルクミン】かゆみ、乾燥、切り傷に

中黄膏（ベルクミン）って何？

「中黄膏」は、「紫雲膏」と同じく華岡青州が創案した軟膏で、「春林軒膏方」に収載される外用の漢方製剤です。

消炎解毒作用のあるオウバク(黄柏)、ウコン(鬱金)が配合されており、やけど、ただれ、すり傷、きり傷をはじめ、痔のはれ、出血などの症状にもご使用いただけます。特に患部が熱をもったような症状に効を奏します。

• 黄柏（オウバク）
• 鬱金（ウコン）
• ゴマ油
• ミツロウ
• 豚脂（トンシ）

の５種類の生薬から構成されている油脂性軟膏剤です。

中黄膏（ベルクミン）をおすすめする理由

出血を伴う引っかき傷や擦り傷をそのままにしておくと、傷口から最近やウイルスが侵入し、化膿してしまうことがあります。ですのでそういった場合に、この中黄膏を傷口に塗ることで、感染を未然に防ぐことができます。

効果、効能

また、中黄膏は非常に使い勝手が良いことで知られており、火傷、外傷、きれ痔（さけ痔）・いぼ痔の痛み・かゆみ・はれ・出血・ただれの緩和、おでき、湿疹、かぶれ、ただれ、あせも、かゆみ、ひび、しもやけ、あかぎれなど、様々な症状に効果が期待できます。

モイストヒーリング（湿潤療法）で早期回復

また、傷には「モイストヒーリング（湿潤療法）」という治療が有効です。
モイストヒーリングとは、創傷部位を乾かさないように密閉することで、痛みを軽減して傷跡を残しにくく、傷を早く治そうとする療法です。

傷ができると、傷口から「滲出液（しんしゅつえき）」という無色透明の液がにじみ出てきます。この成分は「サイトカイン（タンパク質など）」や「成長因子」と呼ばれるもので、傷を修復し、皮膚を再生する細胞の成長を助けます。

滲出液で潤った環境だと、表皮細胞はよりスピーディーに分裂し、傷が早く治ることがわかっていますので、ぜひモイストヒーリングに中黄膏をお役立てください。

中黄膏（ベルクミン）の使い方

使い方は非常に簡単で、かゆみのある部分や乾燥した部分、傷口に直接塗るだけ。

特に出血部位や水ぶくれが破れた個所に塗布すると効果的です。紫雲膏だと赤く目立ってしまう顔や手足など、紫雲膏の代わりとして使用してもよいでしょう。

まとめ

皮膚のトラブル全般的に効果のある『中黄膏』は様々な状況で活躍してきました。
免疫を抑制せずに皮膚のトラブルを解消したい方に、漢方生薬の持つ天然の抗菌作用が、かゆみ、乾燥、ひび、痔などの皮膚トラブルに効果を発揮してくれるでしょう。

『紫雲膏』と合わせて使用することをお勧めします。

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