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桔梗湯とは?効果・効能や飲み方、服用上の注意点を解説
二千年以上もの歴史を持つ漢方薬の一つ、桔梗湯をご存じでしょうか。今回は、漢方のうがい薬とも呼ばれる桔梗湯について詳しくご紹介します。
桔梗湯(キキョウトウ)は漢方薬のうがい薬とも言われ、漢時代の古典書「傷寒論」で紹介されている処方です。漢方では、病気の症状以外に個々の体質が重視され、体の状態や体質を表す「証(しょう)」という概念がありますが、桔梗湯は証にこだわらず用いることができます。
桔梗湯は、扁桃炎や咽頭炎などでのどが腫れて赤くなり、痛みを伴うときに用いられます。特に扁桃炎や扁桃周囲炎に効果があり、サポニンを多く含むので、抗炎症作用や去痰作用があり、具体的には次のような症状に適しています。
扁桃炎とは、細菌やウイルスに感染することで扁桃に炎症が生じている状態です。扁桃は、のどの入り口を囲むような位置にあり、体内に病原体が入り込むのを防ぐ役割を持ちますが、その分、さまざまな病原体に触れる機会が多い箇所です。扁桃炎を発症すると、のどの痛みやものを飲み込むときの痛み、発熱や食欲低下、倦怠感、口臭、首のリンパの腫れや痛みといった症状が見られます。
扁桃周囲膿瘍とは、口蓋扁桃に生じた炎症が悪化し、口蓋扁桃の周りに膿がたまってしまう状態です。重症化した場合、頸部膿瘍や縦隔膿瘍になり、気道閉塞を引き起こすこともあります。扁桃炎と同様に、のどの痛みや発熱、倦怠感などの症状が見られます。また、口が開けにくい、唾液が飲みにくい、口の中に唾液がたまる、痛みが耳に響く、口臭などの症状が出ることもあります。
桔梗湯に配合されている生薬は、桔梗と甘草の2種類で、桔梗には痰や化膿を取り除く効果があり、甘草には炎症や痛みを和らげる効果があります。この2つが同時に働くことで、扁桃炎や扁桃周囲炎の症状を和らげます。
一般的に、漢方薬は食前もしくは食間(空腹時)に服用します。一部の専門外来では生薬のまま調合することもありますが、多くの病院では簡単に服用できるエキス剤が使われており、これは煎じ薬を濃縮乾燥させたものなのでお湯に溶かすだけで飲めるものです。なお、数回服用しても効果がない場合には医師に相談してみてください。
持病がある場合や、市販薬も含めほかの薬を服用中の場合は医師に伝えるようにしましょう。また、次に該当する方も診察時には医師に相談してください。
桔梗湯の服用で重い副作用はあまりありませんが、配合している甘草の大量服用によっては、「偽アルドステロン症」や「ミオパチー」などの副作用を引き起こすことがありますので、服用期間が長くなる場合は注意が必要です。また、甘草を含むほかの漢方薬を同時に服用している場合にも、甘草が大量服用になることがありますので次の薬剤との併用には注意してください。
偽アルドステロン症の症状は、低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、むくみ、脱力感、体重増加、手足のだるさ・しびれ・痛み・つっぱり感・こわばり感、筋肉のぴくつき・ふるえ、筋肉痛などです。その場合、血清カリウム値の測定などを十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤投与といった適切な処置をしなければなりません。
また、低カリウム血症によってミオパチーが現れることもあります。ミオパチーとは、筋肉に異常が生じることで引き起こされる病気の総称で、障害を受けた筋肉がうまく働かなくなるため、筋力の低下や脱力感、四肢痙攣、運動麻痺などの症状が現れます。この場合も血清カリウム値の測定などを十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤投与などの適切な処置が必要になります。
いずれの場合も、服用後に異常が認められた場合には副作用の可能性がありますので、直ちに服用を中止して、医師に相談してください。
今回は、桔梗湯についてお伝えしました。桔梗湯は、証にこだわらず用いることができますので、漢方薬の中でも比較的身近な存在かと思いますが、長期間服用する場合には、医師に相談するなど副作用に注意して利用しましょう。
19/04/12
19/04/07
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二千年以上もの歴史を持つ漢方薬の一つ、桔梗湯をご存じでしょうか。今回は、漢方のうがい薬とも呼ばれる桔梗湯について詳しくご紹介します。
桔梗湯とは?
桔梗湯(キキョウトウ)は漢方薬のうがい薬とも言われ、漢時代の古典書「傷寒論」で紹介されている処方です。漢方では、病気の症状以外に個々の体質が重視され、体の状態や体質を表す「証(しょう)」という概念がありますが、桔梗湯は証にこだわらず用いることができます。
桔梗湯の効果・効能
桔梗湯は、扁桃炎や咽頭炎などでのどが腫れて赤くなり、痛みを伴うときに用いられます。特に扁桃炎や扁桃周囲炎に効果があり、サポニンを多く含むので、抗炎症作用や去痰作用があり、具体的には次のような症状に適しています。
扁桃炎とは
扁桃炎とは、細菌やウイルスに感染することで扁桃に炎症が生じている状態です。扁桃は、のどの入り口を囲むような位置にあり、体内に病原体が入り込むのを防ぐ役割を持ちますが、その分、さまざまな病原体に触れる機会が多い箇所です。扁桃炎を発症すると、のどの痛みやものを飲み込むときの痛み、発熱や食欲低下、倦怠感、口臭、首のリンパの腫れや痛みといった症状が見られます。
扁桃周囲膿瘍とは
扁桃周囲膿瘍とは、口蓋扁桃に生じた炎症が悪化し、口蓋扁桃の周りに膿がたまってしまう状態です。重症化した場合、頸部膿瘍や縦隔膿瘍になり、気道閉塞を引き起こすこともあります。扁桃炎と同様に、のどの痛みや発熱、倦怠感などの症状が見られます。また、口が開けにくい、唾液が飲みにくい、口の中に唾液がたまる、痛みが耳に響く、口臭などの症状が出ることもあります。
桔梗湯に配合されている生薬
桔梗湯に配合されている生薬は、桔梗と甘草の2種類で、桔梗には痰や化膿を取り除く効果があり、甘草には炎症や痛みを和らげる効果があります。この2つが同時に働くことで、扁桃炎や扁桃周囲炎の症状を和らげます。
桔梗湯を服用時の注意点
一般的に、漢方薬は食前もしくは食間(空腹時)に服用します。一部の専門外来では生薬のまま調合することもありますが、多くの病院では簡単に服用できるエキス剤が使われており、これは煎じ薬を濃縮乾燥させたものなのでお湯に溶かすだけで飲めるものです。なお、数回服用しても効果がない場合には医師に相談してみてください。
診察時の注意
持病がある場合や、市販薬も含めほかの薬を服用中の場合は医師に伝えるようにしましょう。また、次に該当する方も診察時には医師に相談してください。
副作用について
桔梗湯の服用で重い副作用はあまりありませんが、配合している甘草の大量服用によっては、「偽アルドステロン症」や「ミオパチー」などの副作用を引き起こすことがありますので、服用期間が長くなる場合は注意が必要です。また、甘草を含むほかの漢方薬を同時に服用している場合にも、甘草が大量服用になることがありますので次の薬剤との併用には注意してください。
偽アルドステロン症の症状は、低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、むくみ、脱力感、体重増加、手足のだるさ・しびれ・痛み・つっぱり感・こわばり感、筋肉のぴくつき・ふるえ、筋肉痛などです。その場合、血清カリウム値の測定などを十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤投与といった適切な処置をしなければなりません。
また、低カリウム血症によってミオパチーが現れることもあります。ミオパチーとは、筋肉に異常が生じることで引き起こされる病気の総称で、障害を受けた筋肉がうまく働かなくなるため、筋力の低下や脱力感、四肢痙攣、運動麻痺などの症状が現れます。この場合も血清カリウム値の測定などを十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤投与などの適切な処置が必要になります。
いずれの場合も、服用後に異常が認められた場合には副作用の可能性がありますので、直ちに服用を中止して、医師に相談してください。
まとめ
今回は、桔梗湯についてお伝えしました。桔梗湯は、証にこだわらず用いることができますので、漢方薬の中でも比較的身近な存在かと思いますが、長期間服用する場合には、医師に相談するなど副作用に注意して利用しましょう。
電話番号 072-685-5779
住所 〒569-0803 大阪府高槻市高槻町9-3
営業時間 9:30〜20:00(火曜/水曜/金曜)9:30〜14:00(土曜/日曜)
定休日 月曜日・木曜日・祝日