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桂枝加朮附湯とは?効果・効能や飲み方、服用上の注意点を解説
冬になると、毎年のように関節痛や神経痛、手足のしびれに悩まされるという方も多いかと思いますが、その原因のひとつは体の「冷え」だということをご存知でしょうか。桂枝加朮附湯は、痛みを取るだけではなく体を温める効果がある漢方薬として知られています。そこで今回は、桂枝加朮附湯の効果や効能、服用上の注意について詳しく解説します。
桂枝加朮附湯(ケイシカジュツブトウ)とは、基本処方の桂枝(ケイシ)に蒼朮(ソウジュツ)と附子(ブシ)を加えた漢方薬です。漢方では、病気の症状以外に個々の体質が重視され、体の状態や体質をあらわす「証(しょう)」という概念がありますが、桂枝加朮附湯の適応証は、虚証、寒証、湿証、つまり虚弱、冷え、水分停滞とされています。
桂枝加朮附湯は、体を温めて痛みを発散させる効果があり、主に関節痛や神経痛に用いる漢方薬です。漢方では、身体が冷えることで「気」や「血(けつ)」の巡りが滞って痛みが起こると考えられていますが、 桂枝加苓朮附湯は、内側から外側に向かって「気」を放出することで「気」の流れをスムーズにする効果があるとされています。
その効果から、変形性膝関節症などの関節痛や神経痛、関節が痛んで曲げ伸ばしが辛い際の治療に用いられ、消炎鎮痛薬やステロイド薬の副作用などにより継続治療が困難な場合に使用することもあります。なお、汗は出ても尿の出が悪い場合に適しています。
桂枝加朮附湯に配合されている生薬は、桂皮、芍薬、蒼朮、附子、生姜、大棗、甘草の7種類です。おだやかな発汗と発散作用のある桂皮をはじめ、痛みをやわらげる芍薬、余分な水分を取り除く蒼朮、体を温めて痛みを取る附子、緩和効果のある甘草などが配合されており、これらが同時に働くことで効果を発揮します。
一般的に、漢方薬は食前もしくは食間(空腹時)に服用します。一部の専門外来では生薬のまま調合することもありますが、多くの病院では簡単に服用できるエキス剤が使われており、これは煎じ薬を濃縮乾燥させたものなのでお湯に溶かすだけで飲めるものです。
なお、体力の充実している方の場合は副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがあります。また、暑がりで、のぼせが強く、赤ら顔の方心悸亢進、のぼせ、舌のしびれ、悪心等があらわれるおそれがありますので十分注意してください。
持病がある場合や、市販薬も含め他の薬を服用中の場合は医師に伝えるようにしましょう。また、次に該当する方も診察時には医師に相談してください。
桂枝加朮附湯の服用で重い副作用はあまりありませんが、配合している甘草の大量服用によっては、「偽アルドステロン症」や「ミオパチー」などの副作用を引き起こすことがありますので、服用期間が長くなる場合は注意が必要です。甘草を含む他の漢方薬を同時に服用している場合も甘草が大量服用になることもありますので、他の漢方製剤等を併用する場合は含有生薬の重複に十分注意し、特に次の薬剤との併用には気を付けましょう。
偽アルドステロン症の症状は、低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、むくみ、脱力感、体重増加、手足のだるさ・しびれ・痛み・つっぱり感・こわばり感、筋肉のぴくつき・ふるえ、筋肉痛などです。その場合、血清カリウム値の測定などを十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤投与などの適切な処置が必要になります。
また、低カリウム血症によってミオパチーがあらわれることもあります。ミオパチーとは、筋肉に異常が生じることで引き起こされる病気の総称で、障害を受けた筋肉がうまく働かなくなるため、筋力の低下や脱力感、四肢痙攣、運動麻痺などの症状があらわれます。この場合も血清カリウム値の測定などを十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤投与などの適切な処置が必要です。
いずれの場合も、服用後に異常が認められた場合には副作用の可能性がありますので、直ちに服用を中止して、医師に相談するようにしてください。
今回は、桂枝加朮附湯についてお伝えしました。神経痛や関節炎、リウマチでお悩みの場合、特に冬場が辛いというケースが多いのではないでしょうか。特に、副作用のために消炎鎮痛薬やステロイド薬が使えない方には、体を温めて痛みをやわらげる桂枝加朮附湯をお試しいただきたいと思います。
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19/04/07
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冬になると、毎年のように関節痛や神経痛、手足のしびれに悩まされるという方も多いかと思いますが、その原因のひとつは体の「冷え」だということをご存知でしょうか。桂枝加朮附湯は、痛みを取るだけではなく体を温める効果がある漢方薬として知られています。そこで今回は、桂枝加朮附湯の効果や効能、服用上の注意について詳しく解説します。
桂枝加朮附湯とは?
桂枝加朮附湯(ケイシカジュツブトウ)とは、基本処方の桂枝(ケイシ)に蒼朮(ソウジュツ)と附子(ブシ)を加えた漢方薬です。漢方では、病気の症状以外に個々の体質が重視され、体の状態や体質をあらわす「証(しょう)」という概念がありますが、桂枝加朮附湯の適応証は、虚証、寒証、湿証、つまり虚弱、冷え、水分停滞とされています。
桂枝加朮附湯の効果・効能
桂枝加朮附湯は、体を温めて痛みを発散させる効果があり、主に関節痛や神経痛に用いる漢方薬です。漢方では、身体が冷えることで「気」や「血(けつ)」の巡りが滞って痛みが起こると考えられていますが、 桂枝加苓朮附湯は、内側から外側に向かって「気」を放出することで「気」の流れをスムーズにする効果があるとされています。
その効果から、変形性膝関節症などの関節痛や神経痛、関節が痛んで曲げ伸ばしが辛い際の治療に用いられ、消炎鎮痛薬やステロイド薬の副作用などにより継続治療が困難な場合に使用することもあります。なお、汗は出ても尿の出が悪い場合に適しています。
桂枝加朮附湯に配合されている生薬
桂枝加朮附湯に配合されている生薬は、桂皮、芍薬、蒼朮、附子、生姜、大棗、甘草の7種類です。おだやかな発汗と発散作用のある桂皮をはじめ、痛みをやわらげる芍薬、余分な水分を取り除く蒼朮、体を温めて痛みを取る附子、緩和効果のある甘草などが配合されており、これらが同時に働くことで効果を発揮します。
桂枝加朮附湯を服用する際の注意点
一般的に、漢方薬は食前もしくは食間(空腹時)に服用します。一部の専門外来では生薬のまま調合することもありますが、多くの病院では簡単に服用できるエキス剤が使われており、これは煎じ薬を濃縮乾燥させたものなのでお湯に溶かすだけで飲めるものです。
なお、体力の充実している方の場合は副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがあります。また、暑がりで、のぼせが強く、赤ら顔の方心悸亢進、のぼせ、舌のしびれ、悪心等があらわれるおそれがありますので十分注意してください。
診察の際の注意
持病がある場合や、市販薬も含め他の薬を服用中の場合は医師に伝えるようにしましょう。また、次に該当する方も診察時には医師に相談してください。
副作用について
桂枝加朮附湯の服用で重い副作用はあまりありませんが、配合している甘草の大量服用によっては、「偽アルドステロン症」や「ミオパチー」などの副作用を引き起こすことがありますので、服用期間が長くなる場合は注意が必要です。甘草を含む他の漢方薬を同時に服用している場合も甘草が大量服用になることもありますので、他の漢方製剤等を併用する場合は含有生薬の重複に十分注意し、特に次の薬剤との併用には気を付けましょう。
偽アルドステロン症の症状は、低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、むくみ、脱力感、体重増加、手足のだるさ・しびれ・痛み・つっぱり感・こわばり感、筋肉のぴくつき・ふるえ、筋肉痛などです。その場合、血清カリウム値の測定などを十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤投与などの適切な処置が必要になります。
また、低カリウム血症によってミオパチーがあらわれることもあります。ミオパチーとは、筋肉に異常が生じることで引き起こされる病気の総称で、障害を受けた筋肉がうまく働かなくなるため、筋力の低下や脱力感、四肢痙攣、運動麻痺などの症状があらわれます。この場合も血清カリウム値の測定などを十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤投与などの適切な処置が必要です。
いずれの場合も、服用後に異常が認められた場合には副作用の可能性がありますので、直ちに服用を中止して、医師に相談するようにしてください。
まとめ
今回は、桂枝加朮附湯についてお伝えしました。神経痛や関節炎、リウマチでお悩みの場合、特に冬場が辛いというケースが多いのではないでしょうか。特に、副作用のために消炎鎮痛薬やステロイド薬が使えない方には、体を温めて痛みをやわらげる桂枝加朮附湯をお試しいただきたいと思います。
電話番号 072-685-5779
住所 〒569-0803 大阪府高槻市高槻町9-3
営業時間 9:30〜20:00(火曜/水曜/金曜)9:30〜14:00(土曜/日曜)
定休日 月曜日・木曜日・祝日